新刊情報 ★★★★『障害との共存』 関谷眞澄 著
本書は、青年期から中年期に精神疾患を抱え、外来通院しながら地域で生活している13人の姿を、ライフストーリー・インタビューから、一人ひとりの語りにまとめたものである。 人生の途上で障害を受けるということはどのような体験であるのか、また、人生での種々の喪失体験を受けとめ生活していくことはどういうことか、いまを生きていく力はどのようなものであり、どこから生まれるのか。
障害を抱えながら生きている一人ひとりのいまの生活や思い、いままでの人生と将来への思いが、その人の「声」となり、語りかけてくる。
本書は「障害の受容」という視点を根底に、〝障害との共存〟という視点を提言している。リハビリテーションにかかわる人や支援者といわれる人たちが臨床現場において、どのような姿勢で障害を抱える人に向い合い、何をなすべきか、果たす役割は何かを考える一助となるものである。
障害を抱えながら生きている一人ひと人生にイエスという力をもっている、そのことを筆者に出会った方々が教えてくれた。また健康であるということ、「健常者」という立場にいることは当たり前ではなく、幸運にしかすぎないこと、だからこそ、自分の人生を大切に誠実に生きなくてはいけない、という思いをもった。(本書 「はじめに」より抜粋 )
本書が生まれたの「生の声」を伝えたい、人生の途上で障害を抱えることがどのような現実なのかを他人事としてではなく感じて欲しい、という思いからである。医療や看護、リハビリテーションにかかわる方々、グループホームの世話人さん、作業所やデイケア、支援センターなどのスタッフ―障害を抱える方に専門職としてかかわる方々、また学生さんや障害を抱える方のご家族などにも読んでいただきたい、そのような本にしたいと思い取り組んできた。(本書 「おわりに」より抜粋)
第1部 語りからみられる“障害との共存” 13人の語り(仮名)から ・<生き直し>のいま 鈴木さん ・はがせないレッテル「精神障害」苦悩と安心感 小林さん
・「普通」ということの重み 渡辺さん
・その時々を生きる 伊藤さん
・代替え家族のなかで生きる 山田さん
・「障害者たる道」を生きる 佐藤さん
・社会復帰を目指して 田中さん
・地域のなかで生きる 山本さん
・「頭痛」を抱えて 高橋さん
・波にゆらぎながら 中村さん
・「生活者」たる姿 斎藤さん
・「家」のような共同生活 加藤さん
・共同生活のなかでのつながり 吉田さん
価格 2400円(本体)+税
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