新刊情報★★★★『ワークブック 地域/公衆衛生看護活動事例演習』

ChiikiKousyueiseiこのワークブックは,大学で看護学を学ぶ途上にあり,将来看護師になろうか保健師になろうかまだ決めていない人,または看護師を目指している人,あるいは保健師になると決めている人,すべての学生に,公衆衛生看護のものの見方や考え方を学んでほしい,そのように考えて作りました。
私たちは長年,大学で地域看護学/公衆衛生看護学の教育に携わる中で,どのようにしたら公衆衛生看護ならではのものの見方・考え方を学生の皆さんに伝えられるのか,試行錯誤してきました。地域看護学/公衆衛生看護学が他の領域の看護学と最も異にする特性は,看護の対象が,個人や家族ではなく,地域/コミュニティであるということです。そして公衆衛生看護を現場で担う保健師は,保健所や保健センター・地域包括支援センター,事業所や健康保健組合,病院・施設・学校などに所属し,さまざまな保健医療職や保健医療職以外の職種,そして看護の対象となる住民とともに働きます。保健師の行動は,一見看護であるとわかりにくい場合があります。保健師の行動が看護であると理解するには,その頭の中を知ることが重要となります。 

 ワークブックのなかでは,保健師の頭の中はどう動いているのかを,学生自身が,保健師が地域で実際に出会う事例と向き合い,「保健師であるかのように思考する」プロセスをたどりながら学習します。公衆衛生看護は看護ですから,対象となる一人ひとりと向き合いその人への看護を考えます。そのものの見方・考え方は,他領域の看護と変わりません。しかしながら保健師の対象は地域/コミュニティなので,一人の抱える課題の解決にとどまるわけにはいきません。このひとつの事例に端を発して,地域/コミュニティの健康課題とそれへのアプローチを考えていく,これが公衆衛生看護ならではのものの見方・考え方の根幹となる,私たちはそのように考え,事例をとり入れています。
 看護師であろうと保健師であろうと,あるいは働く場が病院・施設,訪問看護ステーション,行政機関のどこであるかに関わらず,すべての看護職は,看護の対象となる人が,地域社会の中でその人らしい生活・人生を全うするというゴールを目指して支援していく必要があります。そのために地域/コミュニティがどうあったらよいか,公衆衛生看護のものの見方・考え方を用いて考えることで,看護ができることは拡がっていくと考えます。
 このワークブックの最後の章は,ワークブックの基盤としている考え方について書いています。地域看護学・公衆衛生看護学を教える立場にある教員の皆様は,このワークブックを大学教育で活用される際,ぜひご一読いただけたらと思います。

                                本書「まえがき」より
                           牛尾裕子 佐藤紀子 田村須賀子

《目次》

第1章
ワークブック作成の意図と使い方
1 ワークブックのねらい
2 ワークブックの特徴
3 地域/公衆衛生看護とは
4 地域/公衆衛生看護の方法
5 「地区活動」における個別事例 このワークブックにおける考え方  6
6 大学における地域看護学・公衆衛生看護学教育をとりまく状況

第2章
地区活動(地域/公衆衛生看護)の展開過程
学習目標
Ⅰ 演習A 地域診断演習
演習課題1
 ワークシート1
演習課題2
 ワークシート2
演習課題3
 ワークシート3
演習課題4
 ワークシート4
演習課題5
 ワークシート5
Ⅱ 演習B 活動計画の立案
演習課題1
演習課題2
 ワークシート6
演習課題3
 ワークシート7
Ⅲ モデル解答例
  ワークシート1
  ワークシート2
  ワークシート3
  ワークシート4
  ワークシート5
  ワークシート6
  ワークシート7
Ⅳ 地区資料
Ⅴ 事例解説編
1.地域概況と保健師活動体制
2.保健師が「対応が必要」と考えた課題
 1)これまでの経緯
 2)現状と課題
3.課題に対する活動の実際
 1)活動の目的と目標
 2)活動の実際
4.活動の評価
 1)実施評価
 2)結果評価
 3)企画評価
5 モデル地域での開催後の展開と成果

第3章
地区活動(地域/公衆衛生看護)の手段としての家庭訪問
1 学習目標
2 演習課題
 【事例】
 ワークシート1(事前学習用)
 ワークシート2(課題別レポート)
 最終レポート課題
3 学習目標に到達するための課題レポート作成ガイド
4 事例演習における自己評価用学生の到達目標
 保健師による家庭訪問援助実践事例での学びの評価
5 演習課題の意図と解説

第4章
ワークブックの基盤となる考え方
1 大学における地域/公衆衛生看護の教育のあり方
2 学習支援のための評価の考え方 パフォーマンス評価とルーブリック
 1)学習支援のための評価
 2)パフォーマンス評価とルーブリック
3 本書におけるパフォーマンス評価のためのルーブリックの提案
4 多様なカリキュラムに対応した演習プログラムの活用
 1)地区活動(地域/公衆衛生看護)の展開過程
 2)地区活動(地域/公衆衛生看護)の手段としての家庭訪問

索引

 

《定価》本体 2600円+税  ISBN978-4-904363-75―1 C3047

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